トシchannel

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とある雪国でのびのび暮らす自由気ままな医学生。部活も引退して自由になりすぎてブログを始めました。ゆるく読んでね。

小説

【自称作家】自作小説「本当の色」まとめ

時をさかのぼること一昨年の冬、僕は小説を書いていました。 懐かしいですね。 せっかく書いただけではもったいないと、その作品で賞に応募しました。 その名は小説すばる新人賞。 僕も小説家になれると、馬鹿な自分は勘違いしていましたが、そんなことはな…

【小説】本当の色pert8

これは8章に分けた小説の八話目です。まとめページはこちら。 17時20分 【千種海岸】 私たちはすべてを話し、晴れやかな気持ちで河原で伸びをした。日が傾き、涼しくなってきたので吹き抜ける風がとても気持ち良い。暑すぎて鳴きやんでいたセミもいつも…

【小説】本当の色pert7

これは8章に分けた小説の七話目です。まとめページはこちら。 16時55分 【山下賢人の回想】 「俺はこの小さい八戸村に生まれて一度も外の街に出かけたことがないんだ。お父さんの転勤が理由とはいえ、いろんな場所に住む体験をしてきたお前が羨ましいよ…

【小説】本当の色pert6

これは8章に分けた小説の六話目です。まとめページはこちら。 16時30分 【関口きらの回想】 「私はね、中学3年生の時にこの八戸村に引っ越してくる前はいろんな街を転々と引っ越していたの。お父さんが異動の多い仕事だからね」 「全校生徒80人の八戸…

【小説】本当の色pert5

これは8章に分けた小説の五話目です。まとめページはこちら。 14時10分 【新井出川】 ログ・キャビンを後にすると外はさらに蒸し暑くなっていた。涼しい店内に慣れた体が悲鳴を上げ、汗が滝のように噴き出す。さすがのセミでも堪える暑さなのかあんなに…

【小説】本当の色pert4

これは8章に分けた小説の四話目です。まとめページはこちら。 11時30分 【ログ・キャビン】 蕪島神社を出発した私たちは、再度閑静な住宅街を進んだ。真夏の太陽が遠慮なく降り注いでいるからだろうか、外を歩いている人はいない。 「お腹すいたな」 「…

【小説】本当の色pert3

これは8章に分けた小説の三話目です。まとめページはこちら。 9時50分 【蕪島神社】 リンゴ畑で十分は太陽に見入っていただろうか。汗が染み出たシャツに土が付くのは不快だったが、山下の意外な一面が見れて良かった。いつも騒がしく友達とはしゃいでい…

【小説】本当の色pert2

これは8章に分けた小説の一話目です。まとめページはこちら。 8時55分 【駐輪場】 一限のチャイムが鳴り響いた時、関口きらと山下賢人は自転車乗り場にいた。ざわつきが収まっていない教室から自転車のカギをとってくるという不自然な動きをしても誰にも…

【小説】本当の色pert1

これは8章に分けた小説の一話目です。まとめページはこちら。 8時30分 【行方不明】 私は登校すると真っ先に定位置の席に腰を掛けた。もう九月というのにセミがうるさくないている。窓の外では生徒たちが次々と自転車で校門をくぐってきていた。遅れまい…