【意識障害】全然覚えられない!JCSやらGCSやら
医療系の学校に通っていると意識障害の評価法を覚えなければいけない時がありますよね…JCSとかGCSとかいうあれです。何回やっても覚えられませんね(笑)意識障害といえばその鑑別疾患も膨大であり、厄介です。ちゃんとまとめて、自分も覚えられるようにします。
目次
JCS
JCSはJapan Coma Scale、日本で主に使用されている意識障害の尺度です。開眼の程度によって点数が決まりますね。
JCSよりも分かりやすいイメージがですが、点数が高いほど状態が悪いってことに注意しなければなりません。
JCS一桁ならば刺激しなくても開眼している状況です。
JCS1…大体意識清明だけど、はっきりしない。
JCS2…見当識障害がある。今いる場所や日付や一緒にいる人物の名前が分からない状態ですね。
JCS3…自分の名前や生年月日が言えない状態。素人にはだいぶヤバそうに感じますが、まだ一桁です。
ということは私たち元気な一般人はJCS0ということですね。あんた意識レベルいくつ?って聞かれたときに、JCS1と答えると普段からぼんやりしている人ということになってしまうので注意が必要です(笑)
JCS二桁になると、刺激を与えると開眼する状態ということですね。
JCS10…呼びかければ開眼する。
JCS20…大きな声で呼びかけたり、体をゆすぶったりすると開眼する。
JCS30…痛みを与えるとかろうじて開眼する。
だんだんやばそうな状態になってきましたね。意識障害があるとはいえ、胸をぐりぐりされて痛みを与えられるというのはかわいそうな気がしてきました。そんなかわいそうなことのオンパレードがJCS3桁。またまた痛み刺激を与えられてしまいます。
JCS三桁は、刺激しても覚醒しない状態です。
JCS100…痛み刺激に対して、刺激された部分に手を持っていき、払いのけるような動作をする。
JCS200…痛み刺激で少し手足を動かしたり、顔をしかめたりする。
JCS300…痛み刺激に一切反応しない。
なかなか重症ですね。
ここまではなんとか覚えられるような気がします。1桁、2桁、3桁がそれぞれ三つずつで比較的分かりやすいからです。
問題は次のGCSです。何度見ても忘れてしまいます(笑)
GCS
GCSはGlasgow Coma Scaleの略で、世界的に使われている意識障害の指標です。
こいつは、開眼機能(E)と言語機能(V)、運動機能(M)の三指標で意識状態を評価して合計点数を出さなきゃいけないというのが厄介なところですね…
開眼機能(E)は4点満点です。
4点…自発的に開眼する
3点…呼びかけると開眼する
2点…疼痛刺激によって開眼する
1点…何しても開眼しない
ここまではまだわかりやすいようなします。JCSの評価で使ったような項目ですからね。
言語機能(V)は5点満点になります。
5点…正確に応答できる
4点…混乱した会話ができる
3点…不適当な言葉を発する
2点…理解不明な声を発する
1点…発語が認められない
5点から順番に
正常、文OK、単語OK、声OK、すべてNGと覚えるといいかもしれません。
最後に運動機能(M)!これは6点満点です。
6点…命令に従う
5点…いたみ刺激を与えた場所に手を伸ばして払いのける
4点…いたみ刺激に対して、四肢を屈曲させてたり、手を伸ばして払いのけたりする
3点…除皮質硬直をひきおこす
2点…除脳硬直をひきおこす
1点…いたみ刺激を与えても全く運動しない
除皮質硬直だの、除脳硬直だの、難しい言葉が出てきましたね。
除皮質硬直…上肢は強く屈曲し、下肢は強く進展する
除脳硬直…上肢も下肢も強く進展する
のだそうです。
運動機能(M)に関しては、5点でもいたみ刺激がないと命令に従ってくれないようなのでなかなか重症そうですね。
GCSはこの開眼、言語、運動の3項目の合計点を計算して15点満点で評価をします。
私たち健常人は15点で、最低点は各項目1点ずつの3点ということになりますね。
JCSとちがってGCSは点数の高い方が意識レベルが高いということなので混乱しないように注意が必要です。
まとめ
今回は意識障害の評価法であるJCSとGCSについてまとめました。
項目が多いので紛らわしいのですが、完ぺきに覚えていきたいですね。
意識障害に関する鑑別疾患はAIUEOTIPSで覚えるのが一般的かと思います。僕はこちらの記事を参考にさせていただいておぼえました!
~参考文献~